読書は楽し | 晴れ時々ジャズ

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日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

家に引きこもることが多い。おうちで掃除や料理ばかりというのもつまらんので、以前より少しはピアノの練習に力を入れるものの、この歳になると上達は望めないのが悲しい...。
写真に対する情熱は冷めてしまったが、また熱中するかもしれないので、写真クラブには在籍している。撮影に出かける前の、そして現地でファインダーを覗いた時の、あのワクワクドキドキ感を取り戻せる日が来ればいいのだが。

さて、本題。
趣味は読書です!といえるほどではないので書いてこなかったが、読書熱が再上昇しているので、備忘録として読んだ本の中から最近の記憶を掘り起こして順に並べてみる。気分転換のための軽い読み物は省く。


ディストピア小説でも読むか、と手に取ってみた古典的2冊。

カレル・チャペック
『ロボット』

ジョージ・オーウェル
『1984』


前々から気になっていた作者。

アゴタ・クリストフ
『悪童日記』
『二人の証拠』
『第三の嘘』


若い頃に好んで読んでいた探偵物に、再び手を出してみた。

ロバート・クレイス
『約束』
『容疑者』
『指名手配』
『モンキーズ・レインコート』
『追い詰められた天使』
『死者の河を渉る』
『サンセット大通りの疑惑』
『ぬきさしならない依頼』
『ララバイ・タウン』
『危険な男』


図書館で偶然に知った作者。

皆川 博子
『開かせていただき光栄です』
『アルモニカ・ディアポリカ』
『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』
『双頭のバビロン』
『クロコダイル路地』
『海賊女王』
『死の泉』

以上、読了。


本日、読了したのは、これ。

劉 慈欣(リウ・ツーシン)
『三体』

こいつぁー面白かった!非理系人間でコンピュータなども苦手な私だが、理系的“勘”のようなものは備わっている(と自分では思ってる)から楽しめたのか。いや、そうでなくともきっと楽しめるに違いない。
中国においてこのように壮大な構想を持つSF小説が出版されていたとは知らなかったが、近年の経済力、軍事力などを思えば不思議でもなんでもない。

構成に無駄がなく内容はハードだが、およそSF小説には似つかわしくなさそうながさつで人間くさーい男(脇役あつかいだが重要人物)が鋭い洞察力を発揮して活躍するなど、塩梅よく無味乾燥を避けてもいる。
『三体』は、『黒暗森林』『死神永生』と続く三部作。明日から『黒暗森林』上巻を読み始める。楽しみー!

 

 

※本日のオマケ(アマミホシゾラフグは超一流のアーティスト)

所用で奄美へ行く夫にホイホイとついて行ったのは一昨年のこと。前々から田中一村記念美術館に行きたかったんである。一村の作品群は素晴らしいの一言だった。奄美へ行ったらしてみたかったのが砂浜での貝殻拾い。これは楽しすぎて時間を忘れるほど夢中になった。金作原原生林のツアーに参加したのも楽しかったな。自分用のお土産はアマミノクロウサギのぬいぐるみ。夫は黒糖焼酎を買ったのだった。
さて、いよいよ奄美を発つ日、空港へ向かう途中で寄ったスーパーマーケットのお土産コーナーで夫が未練がましく島バナナを物色しているのをよそに、店内をあてもなくブラブラしていると、ふと目にした小さな画面に釘付けになった。そこには、アマミホシゾラフグが海底に産卵床を作る様子をとらえた動画が流れていた。こんなすごい魚がいたとは!

この愛嬌たっぷりの顔した可愛らしいフグがヒレや体を巧みに動かして泳ぎながら海底の砂に幾何学模様を作る様子は、一心不乱で一途で健気。思わず「ガンバレー!」と応援したくなる。何度も何度も往復し長い時間をかけて海底の砂に創り上げる産卵床には、立体的で複雑かつ優雅な意匠が施され、その美しさは芸術作品と言っても過言ではない。